心に残るゲーム起動音のこと

先日ワンダースワンカラーを分解しながら思い返したのは「今までいろんなゲームを楽しんできたけど、こと起動音に関してはワンダースワンが一番カッコイイなぁ」ということです。
今回は自らの思い出補正を含めつつ、各種ゲームの起動音について書いてみたいと思います。

tee-suzukiが選ぶ、心に残るゲーム起動音ベスト3

賞典外 起動音が無かったファミコン時代


ファミコン外箱

今にして思えばsimple is bestだなと。

CD-ROMメディア時代からの世代には想像もつかない事実としては、ファミコンには起動音がありませんでした。
カセット挿す→電源ON→タイトル画面、という至極シンプルな流れで長年遊んでいた世代は、現代のハード起動画面→メーカーロゴ→各種ミドルウェアロゴ(CRIWARE とかHavok とか)→ようやくタイトル、という流れに未だ空しいボタン連打を繰り返したりもするわけです。
「玄関開けたら2分でご飯」的なファミコンの瞬間起動は、あれはあれでいいものだったと思い返します。


第1位 ワンダースワンの起動音


さて、いきなりタイトルから大きく外れましたので、本題に戻りましょう。
ワンダースワンの起動音は、おそらくこの後に紹介するどれよりも短くシンプルなんですが、そのシンプルさはワンダースワン本体のデザインやコンセプトにズバリ当てはまるもので、なおかつゲームボーイのある種牧歌的とも言える起動音「ピコーン」を突き放すかのようなクールさを感じます。
なお、個人的にはワンダースワンを長らくグンペイ専用機として使っていた都合上、ワンダースワンの起動音とグンペイのタイトル画面がセットで記憶されています。


これは発売当時のCMですが、この特徴ある起動音を前面に押し出した演出になっています。
作り手側も、起動音について思い入れがあったのではないでしょうか。

第2位 ファミリーコンピュータ ディスクシステムの起動音

前述した「ファミコンには起動音が無い」という言説は、正確には1986年2月、任天堂が初めて起動画面を採用したファミリーコンピュータ ディスクシステムの登場で覆されます(ファミコン登場からわずか3年弱だったんですね)。
ネオン調のNintendoロゴ看板が落ちて来て、スイッチ部分をマリオやルイージがジャンプで叩くと看板が点灯消灯したり、2人が追いかけっこをしたり……。いろいろな起動画面の中でも、見入ってしまうという意味ではディスクシステムの起動画面はかなりグッとくるのです。


ただ、ディスクシステムは往々にしてベルトの経年劣化による故障で動作しないことが多く、ファミコンと現代のTVの接続という意味でも、実機で見るには難易度が高いと言えます。
そこで、2014年現在でも比較的難易度の低い方法でディスクシステムの起動画面を楽しむ方法をご紹介します。ぜひあの80年代へタイムスリップしてみてください。

用意するもの
方法

ファミコンミニ ディスクシステムセレクションのソフトを、AまたはBボタンを押しながら起動すると、ディスクシステムの起動画面が表示されます。
その後、Aボタンを押すと直接タイトル画面へ、Bボタンを押すとディスクを挿入→ロード表示を経てタイトル画面へ移動します。

もっと簡単な方法としてはYouTubeで検索……いや、まぁこれはこれで味わい深いものなのです!

第3位 プレイステーション3の起動音

上位2つから一気に時代を飛び越えてランクインしたのはプレイステーション3の起動音です。
プレイステーションの起動音と言えば、個人的にはやや人心の不安感をあおるというか、そんな一面を感じるわけですが(特にプレイステーション1の起動画面後半、PSマークのあたり)、プレイステーション3については明確な意図が見えています。


この起動音はオーケストラのチューニングをイメージしたものということで、このチューニングという行為を知っている方であれば「さぁ始まるぞ!」という気持ちが盛り上がるのがおわかりいただけるのではないでしょうか。起動という状態にふさわしい、よいサウンドだと思います。
ただし、このサウンドをチューニング音だと認識していない方にとっては、やっぱり「なんだか不安」な音に聞こえるようで、よくも悪くもPSシリーズの統一感を感じます。

その他の起動音も捨てがたい!

図らずも80年代、90年代、00年代とキレイに分かれましたね。
もちろんこれは私個人の主観、思い入れによるベスト3なので、みなさんのお気に入りとは違ったり、あれ? あの起動音は? と思われるかもしれませんね。
というわけで、以下はランキングを離れて少しその他ハードの起動音についてのよもやま話など。

コナミ モーニングミュージック

ゲームの起動音と言えば間違いなくゲームの起動音なのですが、こちらは1980年代中期にコナミが出していたアーケードゲーム「グラディウス」などで使われていた基盤バブルシステムの暖気(?)待ちの音楽。後にモーニングミュージックと呼ばれるものです。
当時のコナミらしい透き通った音色は、バブルシステム共通なれども「グラディウス」に一番似合うような気がしてなりません。この動画もグラディウス デラックスパックからのものですね。
本当はベスト1というか永世横綱に推したいところなのですが、残念ながら実機で聞いたことが無いという理由で番外としました。


ニンテンドーゲームキューブの起動音

ニンテンドーゲームキューブの起動音は、シンプルなサウンドロゴの任天堂にしては珍しく、少し手の込んだものと言えるのではないでしょうか。
このゲームキューブ、普通に起動した場合もなかなか印象的なサウンドですが、実は2つの隠し要素があります。

1. Zボタンを押す数でサウンドが変わる

通常の起動音に加え、Zボタンを1つ長押しした場合には赤ちゃんのおもちゃのような音と笑い声、1〜4PのZボタンを長押しした場合には歌舞伎のお囃子とかけ声のようなサウンドに変わります。
どちらも初めて聞くとびっくりしますね。


2. メニューのBGMを16倍速にすると……?

正確には起動音ではありませんが、ニンテンドーゲームキューブのメニュー画面のBGMを16倍速にすると、ディスクシステムの起動音だった!という隠し要素があります。
私は実際に遊んでいた当時、全く気づきませんでした。
こういった仕掛けもまた楽しいですよね。


あれもこれも、結局みんな好きなのです

まだまだサターンをはじめとしたセガハードや、NEOGEOゲームボーイなどなど、思うところ・語りたいところはあるのですが、長くなってしまいますので、残念ながら今回はこのへんで。
それではまた!


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