電源が入らないワンダースワンカラーの修理のこと

ワンダースワンカラー(クリスタルブラック)

純粋に「カッコイイ」なぁと思うのです

前回もお久しぶりでしたが、さらにお久しぶりな tee-suzuki.com です。
公私ともあれこれとありまして、好きなゲームもままならないという状況です。空き時間にスマートフォンでファイアーエムブレムヒーローズを少し進めるくらい。これはこれで楽しいんですが、物理ボタンのある端末でゲームが遊びたいなぁとも思ったりします。

そんな中、気晴らし的にトライしたのが電源が入らないワンダースワンカラーの修理です。
実は大分前に「故障したワンダースワンカラーのこと」として取り上げたことがあるのですが、長々と放置しておりまして……。いや、単に遊ぶならスワンクリスタルで遊んでしまうので、ついつい後回しに……。

ワンダースワンカラーが起動しないケースは?


ワンダースワンカラー 正面全景

ジャンク品として引き取ってきた1台

ワンダースワンカラーが起動しない問題の原因は大きく3つに分けられるのではないかと思います。

  1. ソフトの接触不良
  2. 電源ボタンの接触不良
  3. それ以外の問題

1. ソフトの接触不良


電源スイッチが無印ワンダースワンのようなスライドスイッチからゴム式のスイッチに変わったことで、2が原因となるケースが多くあるようですが、1を故障と思ってしまう場合も多いのではないでしょうか。
実は「故障したワンダースワンカラーのこと」で起動しなかったケースがまさにこれでして、普段使いのグンペイ(1999年/バンダイ・コト)で起動しなかったので焦ってしまい、中まで開けてうんうん考え込んでしまっていました。
日をあけて再度起動確認をすると、元気よく「ギュイーーーン!」という音が。よかった!

2. 電源ボタンの接触不良

今回のメイン修理はこちら。インターネット上の各所で報告されているのが、電源・スタート・サウンドボタンのゴムが劣化することによる接触不良。電源が入らなくなる・切れなくなるといった内容がいくつか見られました。
ワンダースワンカラーのボタンゴムは、2017年現在で手に入れるのはちょっと、いやかなり難しいと思いますので、アルミホイルを使った方法で修理してみたいと思います。作業内容はこの後に。

3. それ以外の問題

私のレベルでは、上記2つの問題以外の故障になってしまうとお手上げです。電源ではありませんが、私が発売当時に購入した初代ワンダースワン液晶の劣化による故障も、なんというかもうどうにもならない感じです。無念。

電源ボタンの接触不良を修理

電源ボタンの問題の原因はボタンゴムの劣化ということですので、本来なら交換がベストなのですが、今回はアルミホイルを使って簡単な修理を試みます。

前提条件

前述の「起動しないケース」の1,2のいずれかを見分けるポイントですが、1の場合は電源ボタンを押した際に一瞬ディスプレイが点灯します。2の場合は全く反応しません。今回は2の場合の修理になります。


準備する物


  • 電源ボタン不良のワンダースワンカラー
  • アルミホイル(1cm角程度)
  • トルクスドライバー(T7)

今回の工程


  1. ワンダースワンカラーの分解
  2. アルミホイルの設置
  3. 組戻し・動作確認

1. ワンダースワンカラーの分解


ワンダースワンカラー裏面6つのネジ

裏面6つのトルクスネジ

電池ボックス下の爪

爪に注意

まずは分解です。ワンダースワンカラーは筐体裏側からトルクスネジ6本で固定されています。今回は手持ちのT7トルクスドライバーで外していきます。
電池ボックスの下に3つの爪があるので注意が必要です。少しずつ様子を見ながら外していってください。今回の場合は向かって右側から外していきました。

裏面カバーをはずし、さらに基盤と前面カバーの形に置き直します。


ワンダースワンカラー 裏面カバーを外した状態

裏面カバーを外した状態

ワンダースワンカラー分解状態

今回は手前のボタンゴムに対する作業です


2. アルミホイルの設置


基盤/電源ボタン部

一番上の4つの接点に当てることを意識しましょう

電源ボタンゴム拡大画像

こんな感じでアルミホイルを設置します

問題のボタンゴム部分が見えていますので、接触部分にアルミホイルを置きます。今回使ったのはごく一般的なキッチン用のアルミホイルですが、接触の助けになるように、そのまま1枚ではなく2,3度折った状態で設置しています。
ボタンゴム部分に収まるように大きさを調整しましょう。


3. 組戻し・動作確認


ワンダースワンカラー/グンペイタイトル画面

よみがえった〜!

あとは分解時の逆の工程で組戻しです。電池ボックスのホールド用パーツを組み忘れないように注意してください。
電池をセットし、ボタンを押してあの「ギュイーーーン!」という独特の起動音が鳴り響くことを確認しましょう。


独自の世界を持ったハード「ワンダースワン」


というわけで、ワンダースワンカラーが1台復活しました。今回のような問題はメーカー側でも認識されていたのか、後継となるスワンクリスタルではボタンの形状が変わっていましたね。
縦持ち横持ちのコンバーチブルという今でも斬新な設計に、個人的にはクレイジークライマー(1999年/日本物産)が非常にしっくりきて、楽しませてもらいました。誰も想定していなかったまさかの斜め持ちというライムライダーケロリカン(2000年/バンダイ・七音社)など気になるタイトルもありますが、これはまた別のお話としていつか……。

それではまた。

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